♥恋と事件簿♥
「今まで、会わなかったのが奇跡だな」
「命日にちゃんと来たのは、1周期だけだったので。去年は前日しか無理だったし、悠呀のイタズラかも知れないですね」
喫茶店を出て、助手席に鞄を乗せながら答える。
黒田さんは悠呀がお気に入りだったホイールを一撫でして、自身の車へと足を向けた。
「またな」
「はい。また明日」
黒田さんと別れ、私はお墓へと戻る。
さっき出来なかったお墓掃除と、ビール掛けをする。
お花の処分は寺院の関係者さんがやってくれるけど、飲み物や食べ物は持って帰らなきゃいけないルール。
ゆっくりと、時間を惜しみながらビールをお墓へと流す。
お酒はあまり強くない人だったけど、ビールには目がなくて。
コンビニやスーパーなどで海外のビールを見付けると、子供のように目を輝かせてたね。
「仲良く見えてたけど、課長とは共通点が見当たらないよ」
あの人はクールな人。
けど、悠呀は熱かった。
頭で考えて動く慎重派の彼と、悠呀が?って思うけど、悠呀は意外と人を簡単に信用しない一面があったから、課長には信用出来たんだよね。
裏表を感じない、ハッキリと物申す姿勢に嘘とか影はない。
私も何だかんだ言ったって、今日だけでも信じれたもの。
黒田斗志樹という人をね。
「命日にちゃんと来たのは、1周期だけだったので。去年は前日しか無理だったし、悠呀のイタズラかも知れないですね」
喫茶店を出て、助手席に鞄を乗せながら答える。
黒田さんは悠呀がお気に入りだったホイールを一撫でして、自身の車へと足を向けた。
「またな」
「はい。また明日」
黒田さんと別れ、私はお墓へと戻る。
さっき出来なかったお墓掃除と、ビール掛けをする。
お花の処分は寺院の関係者さんがやってくれるけど、飲み物や食べ物は持って帰らなきゃいけないルール。
ゆっくりと、時間を惜しみながらビールをお墓へと流す。
お酒はあまり強くない人だったけど、ビールには目がなくて。
コンビニやスーパーなどで海外のビールを見付けると、子供のように目を輝かせてたね。
「仲良く見えてたけど、課長とは共通点が見当たらないよ」
あの人はクールな人。
けど、悠呀は熱かった。
頭で考えて動く慎重派の彼と、悠呀が?って思うけど、悠呀は意外と人を簡単に信用しない一面があったから、課長には信用出来たんだよね。
裏表を感じない、ハッキリと物申す姿勢に嘘とか影はない。
私も何だかんだ言ったって、今日だけでも信じれたもの。
黒田斗志樹という人をね。