♥恋と事件簿♥
「ただいま」
「おかえり」
退院をして3日。
撃たれた時に自分で思ってたより重傷だったらしい私は、1ヶ月も職場を離れてしまった。
退院したら、すぐに職場復帰をするつもりだったのに、風邪を引いた時みたく喉が潰れており、声はガラガラ。
もう1週間、休む事となった。
のんびり主婦をし、喉を癒す日々。
斗志樹の妻としてだけ生きるのも悪くはないと思いつつ、仕事の話を聞くと、早く戻りたくなる。
「今日は、チーズinハンバーグにしてみたよ」
「愛依」
「ちょっ……!また?;;」
「そう。また」
食事を運ぶ私の腕を掴み、抱き締めて来る斗斗志樹。
目を覚ましたその夜から、毎晩の事。
当直の日は、出勤前と帰宅後は、しばらくは解放してくれない。
でも、どんなに苦しい程に痛く、強く抱き締められても、逃げる事などない。
私は生きてると伝え、斗志樹からは生きてる事の喜びを貰ってるから。
「今日の暴露話して良い?」
「…………」
「じゃあ、その話への、私の返答だけしようかな?」
みんなから聞いた、私が入院してる時の斗志樹の様子は、他が笑っても、私は本当に嬉しかった。