♥恋と事件簿♥
第四部 ④~DK~
「おい!居たぞ居たぞ!!」
「……な、何っ!?」
ついに出勤日を迎え、斗志樹が当直だった為、1人で出勤。
相変わらずの女子高生の軍団を抜け、ついにイケメン巡査長だけ狙われてるんだなーと思ってると、隅に追いやられてた男子高校生に取り囲まれた。
「あの、これ……っ!!」
「貰って下さい!」
「「「『俺のも貰って下さいっ!!』」」」
「ちょっと待って!!;;」
あちらこちらから伸びて来る手には、花束や紙袋が。
お小遣いの中から買ってくれたのだろうから、この一度きりだと言い付けて貰うつもりだけど、どうにも腑に落ちない。
「ねぇ。何で私に?知り合いだった?;;」
「いいえ!」
「けど、テレビで見てからファンなんです!空港でのあの立てこもり事件の日!」
「指示を出す刑事さんの姿に、俺たちは惚れたんですッ!」
…いやいやいやいや;;
意味わかんないから;;
どうしてそれだけで惚れられてるのか;;
“ファン”と言うならば、わからなくもないんだけどね。