♥恋と事件簿♥
「何かあったんだろ」
「別に何もないです。ジャケットは、縫ってからお渡ししますから」
「……わかった」
2人きりの空間が怖い。
悠呀の言葉で、意識してるんだろうか。
署に着き、私は課長のジャケットの穴を縫う為に、引き出しからソーイングセットを出した。
「今日は送りますから、車は置いて帰って下さい」
「そこまでしなくても良い。通勤にも関わるし」
「じゃあ、私が車を置いて行きます」
課長の視線に気付きながらも、見ないようにして裏返しで縫って行く。
裁縫は久々だし、またスーツを縫った事はないけど、親に感謝する位、まあまあ縫えてる。
大丈夫そうだ。
「戻りましたー」
斗真たちが帰って来て私たちの前に整列した為、私は手を止めて椅子から立ち上がった。
「無事に人質を救出。犯人は人質を救出後に自殺を図りましたが、何とか大丈夫です」
「よくやった」
「「「『…………』」」」
課長が珍しく、拍手をして褒めてる姿に私たちは呆然とした。
しかし、斗真は「夜勤以外は飲み会だ!」と提案。
夜勤は七星と、鶴田ーツルター君。
残念そうな2人を横目に、私は課長に「行きますか?」と訊ねた。
「行く」
「呑まないのが条件ですからね」
私はそう言って、課長のスラックスのポケットからキーを奪い、自分のジャケットのポケットへと沈めた。
「別に何もないです。ジャケットは、縫ってからお渡ししますから」
「……わかった」
2人きりの空間が怖い。
悠呀の言葉で、意識してるんだろうか。
署に着き、私は課長のジャケットの穴を縫う為に、引き出しからソーイングセットを出した。
「今日は送りますから、車は置いて帰って下さい」
「そこまでしなくても良い。通勤にも関わるし」
「じゃあ、私が車を置いて行きます」
課長の視線に気付きながらも、見ないようにして裏返しで縫って行く。
裁縫は久々だし、またスーツを縫った事はないけど、親に感謝する位、まあまあ縫えてる。
大丈夫そうだ。
「戻りましたー」
斗真たちが帰って来て私たちの前に整列した為、私は手を止めて椅子から立ち上がった。
「無事に人質を救出。犯人は人質を救出後に自殺を図りましたが、何とか大丈夫です」
「よくやった」
「「「『…………』」」」
課長が珍しく、拍手をして褒めてる姿に私たちは呆然とした。
しかし、斗真は「夜勤以外は飲み会だ!」と提案。
夜勤は七星と、鶴田ーツルター君。
残念そうな2人を横目に、私は課長に「行きますか?」と訊ねた。
「行く」
「呑まないのが条件ですからね」
私はそう言って、課長のスラックスのポケットからキーを奪い、自分のジャケットのポケットへと沈めた。