♥恋と事件簿♥



「――七星ッ!!」



「はいぃ……;;」



「何でこんなに誤字脱字が多いんっ!?報告書はちゃんと、正確に書いて、確認して出すように言うてるやろーがっ!!;;」



「ごめんなさーい!;;」



「あ、待て!逃げんなや七星っ!!」



刑事に復帰し、課長となって半年。

刑事課には私の怒号が響き渡る。

斗志樹は厳しいようで甘い。

何が成長してたのか。

基本がなってなかった。

赤ペンで修正した報告書を片手に、課長室を飛び出した七星を追い掛ける。



「相変わらずだな、2人」



「寧ろパワーアップしてる」



すると、七星が消えたと思えば、顔を見せに来た斗真と、便乗してやって来たであろう斗志樹の背中へと隠れた。



「誰のせいやと思ってるん?2人が甘やかしてたからちゃうんかっ!」



「や、俺じゃなくて兄貴だろ;;」



「は?バディーはお前だっただろ!」



「だいたい、俺は本庁の捜査一課長だろ?何この言われ座間;;」



「煩いわ、ボケ――ッ!!」



「「すみません;;」」



警視総監の妻になれるなれないはまだ先で、今はこの課を更に盛り立て、七星を成長させる。



「やれやれ!」



「主任……」



「はい;;」



…何が“やれやれ”よ!
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