♥恋と事件簿♥
現役時代に出来た火傷の痕。
「痛むの?」
「感覚ないからわからない」
…そうだった。
神経まで届いてたんだっけ。
今の美容整形の技術を駆使しても、完全に見た目が治る事はないと、言われてたし。
それでも綺麗なんだけど……気になるって事は。
「感覚、戻って来てるんじゃない?」
「今更。戻るなら、もう少し早く戻って欲しかった」
母親は何故、親友を亡くしてもまた笑えるようになったんだろう。
私を見て、何を思ってるだろう。
料理を始めた母親の表情に、悲しみは一切見えない。
父親も帰宅し、19時半を過ぎてようやくご飯。
肉じゃがと、ホッケの干物。
それからほうれん草のお浸しに、アサリのお味噌汁。
自分1人だとなかなか作ってまで食べれない料理が並べられた。
「泊まって行くんか」
「うん。そのつもり」
父親と2人してアサリの身を取り、貝殻を殻入れる作業をひたすら繰り返してると、まだ食べてないのに携帯が鳴った。
私と母親は一斉に父親を見たが、どうやら違うらしい。
次に母親が確かめると、またも空振り。
そうなると、私か。
「もしもし、難波です」
お腹が空いてる時に誰か。
相手を確認せずに電話に出た。
『――てめぇ、どこに居るんだッ!!』
…はっ!??
な、何事……;;
「痛むの?」
「感覚ないからわからない」
…そうだった。
神経まで届いてたんだっけ。
今の美容整形の技術を駆使しても、完全に見た目が治る事はないと、言われてたし。
それでも綺麗なんだけど……気になるって事は。
「感覚、戻って来てるんじゃない?」
「今更。戻るなら、もう少し早く戻って欲しかった」
母親は何故、親友を亡くしてもまた笑えるようになったんだろう。
私を見て、何を思ってるだろう。
料理を始めた母親の表情に、悲しみは一切見えない。
父親も帰宅し、19時半を過ぎてようやくご飯。
肉じゃがと、ホッケの干物。
それからほうれん草のお浸しに、アサリのお味噌汁。
自分1人だとなかなか作ってまで食べれない料理が並べられた。
「泊まって行くんか」
「うん。そのつもり」
父親と2人してアサリの身を取り、貝殻を殻入れる作業をひたすら繰り返してると、まだ食べてないのに携帯が鳴った。
私と母親は一斉に父親を見たが、どうやら違うらしい。
次に母親が確かめると、またも空振り。
そうなると、私か。
「もしもし、難波です」
お腹が空いてる時に誰か。
相手を確認せずに電話に出た。
『――てめぇ、どこに居るんだッ!!』
…はっ!??
な、何事……;;