♥恋と事件簿♥
「も、もしもし?;;」
『俺だ』
「あ、課長ですか;;」
…脅かさないでよ、馬鹿。
私だって、驚いたりするんだから。
「私、実家なんですけど、何かありました?」
『いや。遊び呆けてないなら帰る』
「“帰る”って?」
まさか、私の家まで来てくれた?
あの課長がわざわざ?
『気になって来ただけだ。実家なら逆に安心もしたし、じゃあな』
「……何なの、本当……」
普段は冷たくて厳しい性格なのに、いきなり優しくなって。
いい加減にして欲しい。
私の気持ち、封印したつもりなのに。
携帯を握ったまま、真っ暗な画面を見つめる。
…どうして、そこまで。
「電話の相手。課長さんと何があったかとか、そんな事は訊かない。でも今、愛依はその課長さんの優しさに、泣きそうになってる。悠呀君の存在で、堪えてる事が沢山ある」
「何を言って……」
「また恋したって良いでしょう。悠呀君はそんな小さな人間だった?違うって思うなら、素直になりなさい」
親はどうしてこう鋭いんだろう。
うちの両親は特殊だけど。
私の事には、触れないだけかも知れないけど、斗真より敏感な気がする。
笑顔が多くなると、“悠呀君と何かあった?”って言い出したり。
私の気持ちが沈んでると、“悠呀君と喧嘩でもしたの?”って。
そんな会話、また出来るのかな……。
『俺だ』
「あ、課長ですか;;」
…脅かさないでよ、馬鹿。
私だって、驚いたりするんだから。
「私、実家なんですけど、何かありました?」
『いや。遊び呆けてないなら帰る』
「“帰る”って?」
まさか、私の家まで来てくれた?
あの課長がわざわざ?
『気になって来ただけだ。実家なら逆に安心もしたし、じゃあな』
「……何なの、本当……」
普段は冷たくて厳しい性格なのに、いきなり優しくなって。
いい加減にして欲しい。
私の気持ち、封印したつもりなのに。
携帯を握ったまま、真っ暗な画面を見つめる。
…どうして、そこまで。
「電話の相手。課長さんと何があったかとか、そんな事は訊かない。でも今、愛依はその課長さんの優しさに、泣きそうになってる。悠呀君の存在で、堪えてる事が沢山ある」
「何を言って……」
「また恋したって良いでしょう。悠呀君はそんな小さな人間だった?違うって思うなら、素直になりなさい」
親はどうしてこう鋭いんだろう。
うちの両親は特殊だけど。
私の事には、触れないだけかも知れないけど、斗真より敏感な気がする。
笑顔が多くなると、“悠呀君と何かあった?”って言い出したり。
私の気持ちが沈んでると、“悠呀君と喧嘩でもしたの?”って。
そんな会話、また出来るのかな……。