♥恋と事件簿♥
…あれ……?
気付くと、2人で眠って居た。
隣には、私を腕枕してたであろう課長。
斗志樹が熟睡している。
手探りでベッド下の収納用の引き出しから、寝間着代わりのワンピースを出し、布団の中でモゾモゾと着替えて寝室を出た。
ササッとシャワーを浴び、ソファーに座って深夜ニュースを見る。
…何か私たち、行きずりみたいだ。
良い大人が、付き合って即えっちなんて。
「…………;;」
自分で言ってて落ちてしまう。
キッチンへ行き、冷蔵庫からビールを取り出した。
1人、晩酌しながら明日の朝の朝食の下準備を済ませ、斗志樹のワイシャツを洗濯。
想定外のお泊まりで、着替えがないから仕方ない。
普段しない水拭きをしたり、窓磨きをしてると、朝陽が登り始めて居た。
熱中して、掃除をし過ぎてた。
そろそろ斗志樹も起こさないと。
「……悪い、寝過ぎた」
しかし、斗志樹は自分で起きて来た。
上半身裸ながら、目を擦る姿が何だか可愛くて、私は斗志樹の頬にキス。
「どうした?」
「何でもない」
逞しい腕に包まれると、安心感がある。
守られてるって、感じる。
「シャワー浴びて来て?ご飯、用意しとくから」
私の家系は家事全般そつなく熟すも、料理はかなり得意。
教わっといて、本当に良かった。