♥恋と事件簿♥
欠伸を漏らしつつ、朝食をローテーブルへと運び、斗志樹を待った。

斗真の下着と靴下だけど、問題はなさそう。

既にバッチリと決めて現れた斗志樹は、「いただきます」と食べ始める。

私も久々にちゃんとした朝食を取り、複数の新聞で地域ニュースを確認。

自身も着替えを済ませてから、出勤。

車はもちろん、別々。

私の後ろを、斗志樹がついて来てる形。

それぞれの定位置に車を駐車し、私は一服がてら、時間差を図る事にした。

悠呀の写真を取り出しながら、紫煙を吐き出してると、助手席に誰かが入って来た。



「姉貴ー。お袋から電話が来たぞ?(笑)」



…斗真か。

まあ、そんな事するのは斗真か七星しか居ないけど。



「それが何?」



「いや?ただ、おめでとう」



「……ありがとう」



“おめでとう”って程の事でもないけど、何だか嬉しくて。

照れ臭かった。

斗真と課へ行くと、斗志樹へと飛び掛かった。

…何してんの;;



「課長!いや、兄貴ぃ!おはようございまーす!今日も良い天気ですなぁ!(笑)」



「「…………」」



…アホだ、こいつ。

きっと、斗志樹も同じ事を思ってるだろう。

騒いでる斗真を黙らせて、私はガサ入れ(家宅捜査)の打ち合わせを始める準備。

七星が初めて、1人で纏めた仕事。

一人前になる、試験とも言える。

来年には、立派な先輩になって貰いたい。
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