♥恋と事件簿♥
何だかイライラして来た。



「落ち着け那維斗!;;」



「えぇ加減、決着付けましょうや」



「あー決着でも何でも付けて来いや!!私らは私らで黒田先生に挨拶するから、表出てけや!!」



「何でキレてるんだ;;」



突如としてキレた私を、斗志樹が止めて来る。

しかし父親が立ち上がる為、私は斗志樹の腕を退かして、叔父さんの首根っこを掴みながら立ち上がった。



「はよ行けや!」



「親への態度考えろ。反抗期か!」



「しゃーないやんけ!親から受け継いだもんや」



母親は斗志樹に「ほっときなさい」と言って、テーブルに頬杖を着いてお祖父ちゃんを見てる。

お祖母ちゃんはお祖父ちゃんの腕を絡ませて、何かを言ってる。



「誰に似たんや」



「私の目の前に居る自分や」



「どこが似とるんや」



「この性格がや」



がやがや煩くなったリビング。

唯一、刑事どころか警察でもなかった叔母さんが不良の言い合いみたいなこの光景に、慣れなくオロオロしてる中、お祖父ちゃんがグシャリと缶を握り潰した。

まだビールが入ってたのか、高く舞い上がってテーブルや床を濡らす。



「お前ら2人で表出とけ。但し俺が相手だ」



即ちお祖母ちゃんが来て。

止めに来た母親やみんなが混じる。



「……スミマセン」



父親は気持ちのない謝罪をしながら座り直すも、私の怒りがお祖父ちゃんへと向く。
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