♥恋と事件簿♥
しかし、考え込んでても仕方ない。
深呼吸をし、気持ちを入れ替える。
無線の対応をしてくれてた磯村さんと交代し、斗真から状況説明を受ける。
未だに見付からない犯人。
私は無線機を持ったまま、無線機下のロッカーから分厚いファイルの1冊を取り出した。
この一連の放火事件の報告書や写真が納まってるもの。
消火中と鎮火後の写真をボーッと見つめる。
犯人の特徴は全身黒づくめ。
しかし、そんな人物は写り込んでない。
だけど、放火犯は現場に戻る習性がある。
「――居たっ!!」
けど、火災現場が密集してるわけじゃないのに、どの写真にも同じ男が映り込んでた。
私は「課長!!」と叫びながら、臼杵と磯村さんたちを連れて課を出る。
現場で騒がぬよう、斗真には連絡を入れず、現場に急行するみんなにだけ犯人と思しき人物について教えた。
2台に別れて現場へ行き、監査役の存在を無視して斗真と七星に写真を見せて、全員で野次馬の中から男を探す。
そして、真っ先に見付けたらしい斗志樹から無線で指示が出された。
全方位を取り囲むように、全員でジリジリと迫って行く。
「ちょっと、よろしいですか」
「何ですか?」
「向こうで話しましょうか」
斗志樹が警察手帳を見せながら声を掛けるも、慌てた様子はない。
私の勘は外れたのか。
深呼吸をし、気持ちを入れ替える。
無線の対応をしてくれてた磯村さんと交代し、斗真から状況説明を受ける。
未だに見付からない犯人。
私は無線機を持ったまま、無線機下のロッカーから分厚いファイルの1冊を取り出した。
この一連の放火事件の報告書や写真が納まってるもの。
消火中と鎮火後の写真をボーッと見つめる。
犯人の特徴は全身黒づくめ。
しかし、そんな人物は写り込んでない。
だけど、放火犯は現場に戻る習性がある。
「――居たっ!!」
けど、火災現場が密集してるわけじゃないのに、どの写真にも同じ男が映り込んでた。
私は「課長!!」と叫びながら、臼杵と磯村さんたちを連れて課を出る。
現場で騒がぬよう、斗真には連絡を入れず、現場に急行するみんなにだけ犯人と思しき人物について教えた。
2台に別れて現場へ行き、監査役の存在を無視して斗真と七星に写真を見せて、全員で野次馬の中から男を探す。
そして、真っ先に見付けたらしい斗志樹から無線で指示が出された。
全方位を取り囲むように、全員でジリジリと迫って行く。
「ちょっと、よろしいですか」
「何ですか?」
「向こうで話しましょうか」
斗志樹が警察手帳を見せながら声を掛けるも、慌てた様子はない。
私の勘は外れたのか。