好きになってごめん
「え、あ、うん」


アイツにそう言われ、あの子は立ち上がる。


二人で教室を出ていくのを、周りのみんなは「ヒューヒュー」なんて冷やかしてた。


でも、あたしには二人を冷やかせるような余裕なんてなくて。


二人が一緒に出ていくのを見るのが辛かった………。


「全く。なにやってんのよ。


………あんた、本当にこのままでいいの?」


友達は呆れたようにあたしを見る。


「うん……。辛いけど、あたしには告白する勇気なんかないから」


「なんだかなぁ……。まぁ、あんたがいいならいいんだけどさ」


………本当は、よくなんかないよ。


辛すぎて、苦しすぎて、心臓が潰れそう。


二人の楽しそうな姿を見るのが、こんなに辛いとは思わなかったもん。










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