好きになってごめん
「アイツを好きなことって、駄目なこと?」


自分ではよくわからなくなったから、友達に聞いてみた。


「ん?駄目ではないんじゃない?
別に奪おうとかそういうわけじゃないんだし。


好きな気持ちっていうのは、そう簡単には消えないでしょ」


そう言う友達が、あたしには恋愛の神様に見えた。


自分の中で抱え込んでた苦しい気持ちを、わかってもらえた気がして。


この気持ちが、誰かに認められた感じがして。


すごく、スッキリしたんだ。


「うー、ありがとぉ!!」


あたしは涙声になりながら友達に抱きついた。


「ちょ、なに!?」


いきなり抱き着かれて友達は焦ってたけど、抱き着きながらわんわん泣くあたしを見て、微笑んでる気がした。


実際は、友達の顔は見えなかったけどね。










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