龍とわたしと裏庭で⑤【バレンタイン編】
その夜遅く、自分の部屋で圭吾さんに電話をかけた。
――志鶴? 無事に着いたんだね
「うん。圭吾さん、今、忙しい?」
――いいや。三十日の夜までは大丈夫だよ
「何してたの?」
――仕事
「お仕事ばっかり」
低い笑い声が聞こえる
――その代わり、志鶴が帰って来たら休めるよ
「うん。デートしようね」
――いいね。どこ行きたい?
「圭吾さんが決めて」
どこでもいいの。あなたといられるのなら。
「圭吾さん」
――ん? 何?
「大好き」
――うん
『知ってるよ』って思ってるでしょ
「わたしの心って、どんなふうに見えるの?」
――水晶でできた洞窟みたいに。奥の方に暖かい光があるよ
「どこかにわたしの気持ちが書いてある?」
――志鶴? 無事に着いたんだね
「うん。圭吾さん、今、忙しい?」
――いいや。三十日の夜までは大丈夫だよ
「何してたの?」
――仕事
「お仕事ばっかり」
低い笑い声が聞こえる
――その代わり、志鶴が帰って来たら休めるよ
「うん。デートしようね」
――いいね。どこ行きたい?
「圭吾さんが決めて」
どこでもいいの。あなたといられるのなら。
「圭吾さん」
――ん? 何?
「大好き」
――うん
『知ってるよ』って思ってるでしょ
「わたしの心って、どんなふうに見えるの?」
――水晶でできた洞窟みたいに。奥の方に暖かい光があるよ
「どこかにわたしの気持ちが書いてある?」