龍とわたしと裏庭で⑤【バレンタイン編】
「何だか脱がすのがもったいないな。せっかくおめかししたのに」


「ゴチャゴチャ言ってないで、来て」

わたしは両手を差し延べた。

「決心鈍っちゃう」


圭吾さんはわたしの前まで来てひざまずき、膝に頭を乗せた。


「僕を愛してくれ。そうしたら君を幸せにできるから」


「愛してるわ」

わたしはそっと圭吾さんの髪を撫でた。

「だからわたしを抱いて」


だいじょうぶ

今日は逃げたりしない

圭吾さんを信じているから


目を閉じれば、光が見えるわ

裏庭を照らす満月の光が

あんな風に欠けることなく、一点の曇りもなく、

あなたを愛してる



ハッピーバレンタイン

マイ ラブ






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