龍とわたしと裏庭で⑤【バレンタイン編】
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年越し蕎麦を食べて、年末恒例のテレビを見て、なっちゃんと航太が元朝参りへ行こうと迎えに来た。
去年とまんま同じ年末
「手袋はどうした? 帽子とマフラーは?」
去年と変わらない航太の文句
よく考えてみたら、いつもの圭吾さんと同じ事言ってる。
でも、圭吾さんならもっと優しい。
「馬鹿か、お前は?」
そうよ。そんな風には絶対に言わない。
でも、気遣いは一緒なんだと気付いた。
「航太、ありがとうね」
わたしがそう言うと、航太は『はぁ?』って言った。
「なんだよ、急に」
「何でもなぁい! なっちゃん、行こ」
わたしは笑いながら、なっちゃんと腕を組んだ。
初詣の行き先は、近くの八幡神社。
通学区域の真ん中にあるので、中学校の時の同級生がたくさん来ていた。
「おうっ、航太!」
男の子達が手を振る。
航太はいつでも人気者。
去年とまんま同じ年末
「手袋はどうした? 帽子とマフラーは?」
去年と変わらない航太の文句
よく考えてみたら、いつもの圭吾さんと同じ事言ってる。
でも、圭吾さんならもっと優しい。
「馬鹿か、お前は?」
そうよ。そんな風には絶対に言わない。
でも、気遣いは一緒なんだと気付いた。
「航太、ありがとうね」
わたしがそう言うと、航太は『はぁ?』って言った。
「なんだよ、急に」
「何でもなぁい! なっちゃん、行こ」
わたしは笑いながら、なっちゃんと腕を組んだ。
初詣の行き先は、近くの八幡神社。
通学区域の真ん中にあるので、中学校の時の同級生がたくさん来ていた。
「おうっ、航太!」
男の子達が手を振る。
航太はいつでも人気者。