龍とわたしと裏庭で⑤【バレンタイン編】
「お前が自分からママの事を口にするのも初めてだと思って」
「ああ、ごめんなさい。ママの話をするのはつらい?」
「そんな事はないよ。お前がつらいのかと思ってママの話は避けていたんだ」
実は、ママの事はそれほど覚えていない。今までは、それを認める事が嫌だった。
「圭吾君とはどうだ?」
どうだって言われても……
「圭吾さんのこと、大好きだよ。親父の方こそ、さっき圭吾さんと二人っきりで何を話してたの?」
「お前のことだ。相変わらず『もっと早く結婚させてくれ』の一点張りだった」
親父は笑った。
「お前のどこがいいのかさっぱり分からん」
失礼しちゃう
でも、そうなのよね
圭吾さんは、わたしといると心が和むっていうだけだもんね
あっ、そうでもないかな?
『かわいい』って言ってくれるわ
それに……何度も本物の恋人同士になろうって誘われてるし
後は、わたしが『うん』って言うだけ
十分じゃない?
「ああ、ごめんなさい。ママの話をするのはつらい?」
「そんな事はないよ。お前がつらいのかと思ってママの話は避けていたんだ」
実は、ママの事はそれほど覚えていない。今までは、それを認める事が嫌だった。
「圭吾君とはどうだ?」
どうだって言われても……
「圭吾さんのこと、大好きだよ。親父の方こそ、さっき圭吾さんと二人っきりで何を話してたの?」
「お前のことだ。相変わらず『もっと早く結婚させてくれ』の一点張りだった」
親父は笑った。
「お前のどこがいいのかさっぱり分からん」
失礼しちゃう
でも、そうなのよね
圭吾さんは、わたしといると心が和むっていうだけだもんね
あっ、そうでもないかな?
『かわいい』って言ってくれるわ
それに……何度も本物の恋人同士になろうって誘われてるし
後は、わたしが『うん』って言うだけ
十分じゃない?