龍とわたしと裏庭で⑤【バレンタイン編】
「電話です! 電話かけましょう、常盤さん。もうちょっとあっちで」
美月が常盤さんを引きずって行く。
こういう時のあんたって、破壊的に行動力あるわね。
「わたし、美月のサポートしてくる」
亜由美が後を追った。
「志鶴、僕を見て」
圭吾さんに強く言われて、わたしはノロノロと目を上げた。
「今、生霊の力が弱くなるから、同調した気持ちを外して」
「どうやって?」
「僕の方へ来ればいいだけだよ。いい?」
よく分かんない
「僕には君が必要なんだよ。分かるね? 君じゃなきゃダメなんだ」
でも、いつもうまくいかないの
「優月は、僕を司の身代わりとして愛した。僕自身じゃなくて」
そうなの? ああ、かわいそうに
わたしは両手を伸ばして圭吾さんの首に抱きついた。
「わたしがいるわ。ずっと一緒にいる」
大好きよ
「君だってそうだ。君は僕が身内だって理由で愛してる。望んでも持てなかった兄弟の代わりに僕を愛してる。僕が本当に好きなわけじゃない」
「そんな事ない。本当に大好きよ」
美月が常盤さんを引きずって行く。
こういう時のあんたって、破壊的に行動力あるわね。
「わたし、美月のサポートしてくる」
亜由美が後を追った。
「志鶴、僕を見て」
圭吾さんに強く言われて、わたしはノロノロと目を上げた。
「今、生霊の力が弱くなるから、同調した気持ちを外して」
「どうやって?」
「僕の方へ来ればいいだけだよ。いい?」
よく分かんない
「僕には君が必要なんだよ。分かるね? 君じゃなきゃダメなんだ」
でも、いつもうまくいかないの
「優月は、僕を司の身代わりとして愛した。僕自身じゃなくて」
そうなの? ああ、かわいそうに
わたしは両手を伸ばして圭吾さんの首に抱きついた。
「わたしがいるわ。ずっと一緒にいる」
大好きよ
「君だってそうだ。君は僕が身内だって理由で愛してる。望んでも持てなかった兄弟の代わりに僕を愛してる。僕が本当に好きなわけじゃない」
「そんな事ない。本当に大好きよ」