【BL】独占禁止!!
2.曇天模様
あの日以来蓮が変わった。
俺に構わなくなったし、話しかけてもただ微笑んで軽く相槌をうつだけだし…
それに何よりーーー…
「海原くんっ!」
放課後に女の子達を数人連れて遊ぶ事が多くなった。
嫌、まぁ…高校生だし、そーゆーのが普通なんだろーけど…
何か、さ。
その光景を見る度に胸が苦しくて。
『俺…もしかしたら何かの病気なのかも…』
そんな事を考えながら、ベランダからその様子を眺める。
見えるのはいつも俺に見せてたあの笑顔ーーー。
「…クソッ…」
『何で俺以外にあんな笑顔見せんだよ…』
『何でこんなに寂しいんだよ…。』
頭の中をぐるぐると回り続けるのはこの事ばかり。
「はぁ…」っとため息をついて空を見上げると、頬に何かヒヤリとした物が触れた。
「ーー龍也?」
隣に居たのは龍也。
頬に触れた冷たい物は、紙パックに入ってあるカフェオレだった。
「何?これ?くれんの?」
そのまま差し出されたカフェオレを素直に受け取る。
「ん…。やる。」
同じ様にベランダから景色を眺めながら答えた龍也。
「ありがとう。」
ストローを突き刺して、甘いカフェオレを口に含んだ。
『…甘ぇ…』
感じた瞬間何かが頬を伝う。
「晴…」