【BL】独占禁止!!
どういうことだよ
暗い部屋。
今は昼間だと言うのに光は少しも見えない。
そんな俺が今いる場所は初めて入った蓮の部屋。
正確に言うと、蓮の寝室。
もう寝室って言うもんじゃない。俺ん家のリビングより広い。
それから更に正確に言うと、ベットの上。
更に更に細かく言うとーーーー…
俺の上にはいま蓮様がのっております泣
さっきから上にのって押さえつけられたまんまずっと沈黙。
ど、どぉすりゃ良いんだ?この状況は…。
「あ、あの、蓮。俺喉乾いたから水飲みてーんだけど…」
喉なんかぜんぜん乾いてないけど、取り敢えずと思って出た言葉がこれ。
俺の言葉を聞いて俺の上から離れた蓮。
「…俺がとってきてやる。」
それだけ言うとスタスタと寝室を後にした。
あいつ、急にどおしたんだ?!
ここに連れてこられる数分前、俺は龍也との話を終えて屋上を後にした。
龍也の言っていた事を俺が勝手に変な解釈をして、結局別れられず、逆に本格的に付き合う事になってしまった。
散々悩んだが、まぁ蓮に黙っておけばバレないだろうと思って
廊下を歩いていた時ーーー
廊下の先に蓮が立って俺を待っていた。
俺の姿を見つけると直ぐに近付いてきて、そのままいつもの様に腕を引っ張られながら蓮の部屋に連れ込まれた。
…そして今のこの有様だ。
はぁ…と軽くため息をついたら、蓮が戻ってきた。
手には俺の大好きなーーー
『カフェオレだっ!!』
ベットから降りてカフェオレを受け取りに行こうとした。
「動くなよ」
「…え?」
蓮から少し命令口調な言葉がとんだ。
「カフェオレ(これ)なら後でいくらでもやるよ」
「今欲しいんだっ…!」
そう言って手を伸ばすと、クスリとあやしげな笑みを浮かべる蓮。
「ほんとに晴は欲張りだなぁ…」