君とこんぺいとう
変わらぬ想い
田代くんにキスをされてから
私は何となく彼を避けるようになった。

これまでは気兼ねなく話ができていたのに
あの日以来、彼にどう接したらいいのか分からなかった。

「小川」

ある日、帰ろうとしていると田代くんに声をかけられた。

「いま帰りか?」

「…うん」

「じゃ、飯食って帰ろう」

彼は以前と変わらない態度で
私を食事に誘った。

断ろうかどうか迷っていると彼は言った。

「断るのはナシな。ちゃんと話したい」

田代くんはそう言うと
とまどう私を会社から連れ出した。

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