君とこんぺいとう
思いもしなかった言葉に何も言えなかった。

『移植手術をすることになった』

「そう…」

『その前に茜が萠に会いたがってる』

「私に?」

茜さんとは花見の夜以来、会っていなかった。

「どうして私に…?」

『俺にも分からない。
茜が教えてくれないんだ』

隼人が困ったように答えた。

『急で悪いんだけど
明日の日曜日、空いてる?』

「うん、大丈夫だけど。。」

『じゃ、萠の家まで迎えに行くから
一緒に病院まで行ってくれるか?』

「…分かった」

(話って何だろう…)

そればかり考えて、その日はなかなか眠れなかった。
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