君とこんぺいとう
「萌」

唇を離すと隼人は私を見つめた。

隼人の綺麗な瞳に吸い込まれそうになる。

いつまでもドキドキする気持ちは変わらない。

「隼人…?」

黙ったままの隼人に首をかしげたときだった。

「結婚しよう」

隼人はその言葉をあまりにも自然に口にした。

「萌、ちゃんと聞こえた?」

何も言えないでいる私を隼人はのぞきこむ。

「…う、うん」

固まったままの私を見て隼人はふっと笑った。

「驚きすぎだろ」

「だって…」

「返事が聞きたいんだけど?」

優しく微笑まれて顔が熱くなる。

「俺と結婚してくれる?」

もう一度聞いてくれる隼人に
私はうなずいた。

「はい」

返事をした瞬間に強く抱きしめられた。

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