君とこんぺいとう
その半年後、私は『里中萌』になった。
どんなときも私を受け止めて癒してくれる隼人。
そして彼の笑顔を見るたびに
自分が彼に必要とされていると自信が持てる。
そんな彼に、今日、私は最高の贈り物を準備していた。
「ただいま」
「おかえりなさい」
残業で帰りが遅かった隼人を玄関まで出迎える。
「萌は早く帰れたんだな」
「うん。実はちょっと早退したの」
カバンを受け取ってリビングに向かおうとする私を
隼人が後ろから抱きすくめる。
「早退って?どうしたんだ?」
私の体を自分のほうへ向けると
心配そうに私をのぞきこんだ。
「具合でも悪い?」
「ううん、そんなんじゃないんだけど」
私は微笑むと隼人の手を自分のお腹にあてがった。
「病院に行ってきたの」
「え…?」
隼人は私をまじまじと見つめた。
「来年は3人家族になるよ」
私の言葉に隼人の瞳が潤む。
「本当か…?」
震える声で聞く隼人に私は力強くうなずいた。
「萌…っ」
息もできないほどに強く抱きしめられて
私は彼の胸に顔をうずめる。
「…ありがとな」
「私こそありがとう」
かすかに震える隼人の背中が愛しくて
腕を背中にまわして彼を抱きしめ返す。
私のかたくなな心を溶かして
かぎりない愛と幸せをくれた隼人。
赤ちゃんが生まれたら
私がどれだけあなたを愛しているか
あなたと出会えてどれだけ幸せかを話してあげたい。
きっとその子も私と同じ幸せを感じてくれるはず。
いつまでも私の心を揺らすのはあなただけだから。
-End-
どんなときも私を受け止めて癒してくれる隼人。
そして彼の笑顔を見るたびに
自分が彼に必要とされていると自信が持てる。
そんな彼に、今日、私は最高の贈り物を準備していた。
「ただいま」
「おかえりなさい」
残業で帰りが遅かった隼人を玄関まで出迎える。
「萌は早く帰れたんだな」
「うん。実はちょっと早退したの」
カバンを受け取ってリビングに向かおうとする私を
隼人が後ろから抱きすくめる。
「早退って?どうしたんだ?」
私の体を自分のほうへ向けると
心配そうに私をのぞきこんだ。
「具合でも悪い?」
「ううん、そんなんじゃないんだけど」
私は微笑むと隼人の手を自分のお腹にあてがった。
「病院に行ってきたの」
「え…?」
隼人は私をまじまじと見つめた。
「来年は3人家族になるよ」
私の言葉に隼人の瞳が潤む。
「本当か…?」
震える声で聞く隼人に私は力強くうなずいた。
「萌…っ」
息もできないほどに強く抱きしめられて
私は彼の胸に顔をうずめる。
「…ありがとな」
「私こそありがとう」
かすかに震える隼人の背中が愛しくて
腕を背中にまわして彼を抱きしめ返す。
私のかたくなな心を溶かして
かぎりない愛と幸せをくれた隼人。
赤ちゃんが生まれたら
私がどれだけあなたを愛しているか
あなたと出会えてどれだけ幸せかを話してあげたい。
きっとその子も私と同じ幸せを感じてくれるはず。
いつまでも私の心を揺らすのはあなただけだから。
-End-