君とこんぺいとう
「ちょっとっ、2人でどこにいたんですか?!」

花火大会が終わって合流した私たちに
松田さんは怒り心頭だった。

「ご…ごめん…」

私は罪悪感から身を縮めた。

「ごめんな。花火が始まったら
人混みで動けなくなったんだよ」

里中がそう言うと
松田さんは少し機嫌を直したようだった。

彼女から仰せつかった役目を果たすどころか
思いもしない展開になってしまった私は
松田さんと目を合わせることができなかった。

4人で駅まで向かうと
家の方向が同じだった松田さんと田代くんと別れ
私は里中と2人になった。

「松田、怖かったな」

「う…うん…」

「松田のことは俺が何とかするから心配しなくていいよ」

里中は私の気持ちを見透かしたようにそう言った。

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