君とこんぺいとう
突然の来訪者
その日、彼女は突然現れた。

「隼人!」

仕事帰りに隼人と彼のマンションへ着くと
私たちの前に一人の女性が立っていた。

「あれ、茜?」

茜と呼ばれた女性は、隼人を見ると抱きついた。

私は驚きすぎて何も言えずに2人を見ていた。

驚いて動けなかったのは隼人も同じらしい。

「何でここにいるんだよ」

隼人は抱きつかれたまま、彼女に聞いた。

「驚いたでしょ?
ちょっと用事があってこっちに来たから」

茜さんは私に気づくとジッと見てきた。

「隼人の彼女?」

「ああ、そうだよ。同じ会社の小川萌さん」

呆気にとられている私に茜さんは言った。

「はじめまして。私、隼人の幼馴染みです」

「はじめまして」

隼人は私に言った。

「茜は俺の妹みたいなもんなんだ。
小さいころから隣に住んでて…」

「結婚の約束もしたのよね!」

「それは子供の時の話だろ。
まだそんなこと言ってんのか。とりあえず、中入れよ」

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