君とこんぺいとう
みんなでご飯を食べたあと、隼人は茜さんがどうしても食べたいという和菓子を買いにデパートまで出かけていった。

2人だけになると、ふいに茜さんが顔から笑顔を消して言った。

「萠さん、あなたにお願いがあるの」

急に改まって言う彼女に私も何となく姿勢を正してしまった。

「お願い聞いてくれる?」

「私にできることなら」

「萠さんにしかできないことなの」

茜さんはそう言うと私を正面から見据えた。

「隼人と別れて」

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