君とこんぺいとう
(もし私が頼みを断ったら
茜さんはどうなってしまうんだろう)

入院生活の中で彼女の支えは隼人だけだ。

それを私が奪ってしまったら…。

「隼人」

「ん?」

私は考えるのが怖くなって隼人に抱きついた。

「萠?」

「お願い。少しだけこうしてて」

「いいよ」

隼人は私の様子を気にしながらも
やさしく抱き締めてくれた。
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