君とこんぺいとう
こじれる糸
茜さんと話した日以来、何をしていても
心はいつも鉛を抱えたように重かった。
夜ベッドに入ると茜さんの言葉が甦ってくる。
彼女の頼みを断ればいいと思う自分と
断れないと思う自分がいる。
いつも悩みがあると一番に相談する隼人には
今度の悩みは話せない。
(どうしたらいいの…?)
私は身動きがとれない状態のまま
誰にも相談できずに気持ちは限界だった。
「小川、なんかあった?」
定時後、残業をしている私に
前の席の田代くんが 話しかけてきた。
「別に…。どうして?」
「元気ないし、目の下にクマができてるる」
思わず目の下に手をやった私を見て、田代くんは言った。
「里中とケンカでもした?」
「してないよ」
「じゃあ何だよ。俺でよければ話聞くけど」
田代くんはいつになく真剣な顔で私を見ていた。
「小川?」
誰かに話を聞いてほしい。
田代くんの優しさに
はりつめていた気持ちの糸が切れた。
「お、おい…」
突然泣き出した私を見て
田代くんは本当に驚いていた。
「とりあえず、今日はもう帰ろう。な?」
こんな状態じゃ仕事なんてできない。
私は泣きながらうなずいた。
心はいつも鉛を抱えたように重かった。
夜ベッドに入ると茜さんの言葉が甦ってくる。
彼女の頼みを断ればいいと思う自分と
断れないと思う自分がいる。
いつも悩みがあると一番に相談する隼人には
今度の悩みは話せない。
(どうしたらいいの…?)
私は身動きがとれない状態のまま
誰にも相談できずに気持ちは限界だった。
「小川、なんかあった?」
定時後、残業をしている私に
前の席の田代くんが 話しかけてきた。
「別に…。どうして?」
「元気ないし、目の下にクマができてるる」
思わず目の下に手をやった私を見て、田代くんは言った。
「里中とケンカでもした?」
「してないよ」
「じゃあ何だよ。俺でよければ話聞くけど」
田代くんはいつになく真剣な顔で私を見ていた。
「小川?」
誰かに話を聞いてほしい。
田代くんの優しさに
はりつめていた気持ちの糸が切れた。
「お、おい…」
突然泣き出した私を見て
田代くんは本当に驚いていた。
「とりあえず、今日はもう帰ろう。な?」
こんな状態じゃ仕事なんてできない。
私は泣きながらうなずいた。