君がスキだから…
『鈴木って和香と付き合ってるんだって!!』

私は耳を疑った。

ホントに?鈴木が?

でもカナには鈴木が好きとは話していなかった。だから、私は
『そうなんだ』
と精一杯の笑顔で返すことしか出来なかった。

みんなの前では強がってた。
だから“泣く”なんて私のプライドが許さなかった。

悔しい、悔しい、悔しい……

あのコが私からあの幸せを奪った。

私はその日、家で静かに声をあげずに、

泣いた。
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