空Ⅱ




2人に連れられて、初めて黒松の学食に来た。


パーカーでできるだけスカートの柄を隠して、顔もできるだけ隠しながらね。





「俺のオススメはな、唐揚げ丼‼」



「俺はー…日替わりランチやな」




食券を売ってる自販機があって、その前でオススメを聞かされる。




「そうか、じゃあうどんで」



「え、なんで⁈」



「金ないし」




うどんが1番安いからね。




「俺が奢ったるわ…」



「マジ⁈やったー‼」




大和が眩しく見える‼





「その代わり、唐揚げ丼な」



「うん‼大和太っ腹ー‼ありがとー‼」



「ついでに日替わりランチもー」



横から祥が割り込みながら頼んできたけど…



「お前には奢らん」



「ケチー‼」



バッサリ。





大和に断られた祥は口を尖らせながら、自分で食券を買っていた。

















< 100 / 241 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop