空Ⅱ
「まず、ココに何しにきた⁇殺しそこねた私を殺しにでも来た⁇」
「殺しそこねた…⁇」
ボソッと誰かが呟くのが聞こえたけど、無視して続けた。
「今までさー、ちょっとトラウマだったけど…もうお前なんか怖くない」
少しずつ殺気を出しながらあいつを睨む。
「よくもまあ、変な噂流してくれてありがとうね」
「いや…あの…」
目の前に立つと、美佳はだんだん殺気が出て来てるのに気づいてか、目を泳がせている。
「で⁇私から奪った空牙の居心地はどう⁇総長になりたいんやったら、今言っといたらなれるかもよー⁇私に決定権あるんやし」
「あの…希沙…⁇」
怯えたように声をかけてくる、美佳。
ズキッ…。
「っ…。なんで…」
なんで…今になって去年の楽しかった時のことが出てくるんだよ…。
なんで…こんなにも辛いんだよ…⁇