空Ⅱ
私と明杜は教室を出て、大和達の所へと向かった。
着いたのは体育館裏。
そこで見たのは、怯えた美佳と美佳を囲む皆の姿。
…ヤンキーだな。
「大和」
「お、遅かったなー」
振り返った大和の顔はここの雰囲気に似合わないくらい、満面の笑みだった。
「あー、うん。ちょっとな」
「まあ、いいや。仲直りしたんだろ⁇」
「うん。おかげさまで」
「ならよかった」
くしゃっと私の頭を撫でて笑ってくれる大和。
「色々、ありがとう」
「まだ、お礼は早いぜ。こいつが残ってるからな」
クイっと大和が親指で指したのは、怯えてる美佳だった。