空Ⅱ
「いつも皆に囲まれて笑ってる希沙が…羨ましかったのっ」
涙を流しながら、私に訴えるように言った。
「…そんなの、私だって羨ましかったよ」
「え…??」
きょとん、とした顔で私を見る美佳に笑いかけると私はまた話し始めた。
「美佳はいつもいろんな人と話しててさ、それでも私に笑いかけてくれて。親友だって言ってくれて。優しくて、憧れた」
「希沙…。ごめん…。ホントにごめん…!!」
美佳は私の話を聞き終わると、その場に泣き崩れた。
「私…っ、間違ってた…!!希沙、私…許してもらえないことしたってわかってる。だから…」
私は話し続ける美佳に近づき、
パシンッ…
頬を叩いた。