空Ⅱ
「静かにな」
物陰に隠れたまま金髪男がコソコソと話す。
なんか…危ない奴じゃないっぽいし、いっか。
「ほら、あそこ。羽雲と夜闇の奴ら」
やあん…?
とりあえず金髪男が指差した方を見てみる。
そこにはさっきの厳つい人達と龍。
人数は15人くらい。
龍は囲まれていて、明らかに不利。
「まあ、羽雲ならこれくらい余裕だろ」
ボソッと隣の金髪男が言った。
この人、龍の味方?敵?
「…なにする気?」
「内緒」
本人に聞いてみれば、ニッコリと笑顔で返された。