空Ⅱ
それから毎日喧嘩をした。
【黒いパーカー】
これが私のトレードマーク。
いつのまにか最強と謳われるくらい強くなった。
名前は私が言いたくないから言わない。
そんな状況で付いた名前が、氷鬼。
何年か前にもすっごい強い人、氷鬼がいて、その人に似ているから、らしい。
あの日も喧嘩をしていた。
「チッ…。弱い癖に喧嘩売ってんじゃねぇよ」
地面に伸びているやつらを見ながら呟く。
「つまんねぇな…」
喧嘩は気分のいいもんじゃない。
それなのに暇つぶしにもなんねぇとか、最悪だ。
「おっ!!みつけたー!!」
その場を後にしようと足を動かそうとした時、後ろからでっかい声が聞こえた。
バッと後ろを振り返ると、金髪の男がいた。
「おー。ほんまやな」
その後ろから黒髪の関西弁の男が出てきた。
辺りは暗くて、公園の電灯でなんとか見えていた。
「何か用ですか??」
冷たい目で2人を見据える。