空Ⅱ
梓は、俯いていた顔をバッと上げた。
「うちがはっきりせえへんかったのが悪い!」
「お…おぉ…」
スパッと大きな声で言い切る。
「できるだけ早く龍とケリ着けたいんやけど…希沙、いけるかな⁈」
クルッと私の方を向くと、ヤル気満々な顔で言った。
「もちろん。明日だな」
「ありがとう!希沙!」
いつも通り、可愛い笑顔。
うん、よかった!
「あのー、希沙?」
「なんだよ」
いい感じに梓と笑いあってたのに…。
悠真め…久しぶりに喋ったと思ったら邪魔するのか…!
「羽雲の連絡先とか知らないだろ?どうするんだ?」
「あ?なんのためにコイツ呼んだと思ってんの?」
心配そうな悠真を見ながら、呑気にさっきやった飲み物を飲んでる金髪野郎を指差した。