空Ⅱ
ご
「んじゃあ、いってくる!」
次の日の放課後。
羽雲と約束を取り付けた梓が、気合いを入れた顔をしていた。
「本当に着いて行かなくても大丈夫?」
「大丈夫!うちだって喧嘩は強いから!」
「せやけど、相手は全国No.3の総長やで?」
「海里も希沙も心配しすぎやって!大丈夫!」
私も海里も心配過ぎて、なかなか梓を見送れないでいた。
「姫川が大丈夫って言ってるんだから、大丈夫だろ」
そんな中、1人だけサラッとしてる奴が。
「ほら、中沢みたいに送り出してや!」
悠真め…。
「…わかった。危ないって思ったら逃げるんだよ⁈」
「俺かこのクソ強いバカ女かどっちかに連絡するんやで⁈」
私のことを指差しながら喚く海里を睨んだ。
「あ⁈誰がクソ強いバカ女なんだよ‼︎」
「お前しかおらんやろ‼︎ホンマに女かよ⁈」
「てめぇ、一発気ぃ失っとくか⁈金髪ザル‼︎」
「誰が金髪ザルや‼︎」
「お前じゃ‼︎」