空Ⅱ
着いたのは、この前梓と美佳と羽雲がいた公園。
物陰から2人の様子を見守る。
「なんだかんだ、悠真って心配症だよな」
「…姫川が希沙の友だちだからだ」
「ふぅーん」
「悠真くん…。大変やなあ、こんな鈍感女で…」
「まあ、そうのも含めてってことで」
「なんの話してんだよ」
2人を睨むと、海里がため息をついて呆れた、という顔でみてきた。
「男同士の話や」
なんだよそれ。
仲間外れかよ。
「拗ねるなよ。…そのうち、言うから」
悠真に少し困った様な顔で言われると何も言えなくなる。
「わかったよ。待ってる」
「ありがと」
私が頷けば、いい子いい子って頭を撫でてくれる。
「猛獣も悠真くんには従うんやなあ…」
「誰が猛獣だって?倉庫帰ったら覚えとけよ?」
「…スンマセン」
あ、やべって顔して謝られたけど、もう遅い。
ボコボコにするの決定。