空Ⅱ
梓side
「梓…」
指定した公園に着くと、龍が悲しそうな嬉しそうな複雑な顔で待っていてくれた。
「急に呼び出してごめんな」
「いや、それはいいんやけど」
「ちゃんとケリつけとこー思てな」
そんな悲しそうな顔せんとってよ。
龍には笑顔が似合うのに…。
そんな顔させてるうちが言ったらダメだよな。
「龍…逃げてごめんな。ちゃんと、話しやんと一方的に切ってごめん」
頭を下げる前に見えた龍の悲しそうな、辛そうな顔がうちの胸を締め付けた。
「梓…頭上げてくれや」
弱々しい声にうちはゆっくり頭を上げた。