空Ⅱ
「無意味な喧嘩も何も…。コイツらが喧嘩を売ってくるんで。それに…仲間なんていらない。そんなもの信用するものじゃない」
私だって喧嘩が好きなわけじゃない。
でも、守りたいものなんか…仲間なんかいらない。
金髪と黒髪の2人を見据えて、言った。
「…仲間が本当にいらないのかどうか分かるまで俺は諦めないから」
金髪男がニコッと笑った。
「いらないって言ってるだろ」
「2週間!!」
人の言葉に食い込み気味に、Vサインをつきだしてきた。
「2週間経っても同じことを言うなら…諦める」
「無駄」
「無駄なら別にやってもいいよね??」
「勝手にしろ」
私がそう言うと、金髪男はニコッと笑って
「俺、徳永大和(トクナガ ヤマト)。よろしく」
と、言った。
「俺は桃山祥(モモヤマ ショウ)」
続いて黒髪の奴も。
「氷鬼は⁇名前、なんて言うんだ⁇」
「……」
金髪は、なかなか名前を言わない私に、キョトンとしながら
「…別にハッキングなんかしないけど⁇」
と、言ってきた。
「別にそんなんじゃねぇ」
「んじゃ、教えてよ」
「いや」
私が断ると、金髪はんー…と悩んでから何か閃いたようにこっちを見た。
「…じゃあ、こうしよう‼俺が3分以内に氷鬼のフードを取れたら教える!」
それ、私にメリットなくね⁇
まあ…いっか。
「いいよ」
「よし‼じゃあ、そうゆうことで。祥、時間計っといて」
「オッケー」
金髪は、ニッと笑ってから
「スタート‼」
こっちに向かってきた。