空Ⅱ
第3章
いち
大人しく大阪に帰った羽雲に対して…
「なんでお前、まだここにいてるわけ?」
ソファに座り、お茶を飲みながらくつろいでる金髪をみる。
「ひどっ!」
うるさい金髪野郎はなぜか空牙の倉庫に居座り続けている。
「元はと言えば、希沙がこっちに呼んだんやで⁈」
「うん。だから、ありがとうって晩飯ご馳走しただろーが」
「あれは夢のようやった…」
また目がキラキラと輝き始めた海里を見て、ため息をついた。
羽雲との話し合いが終わったあの日。
私は人使いが少し荒かったかなーと反省して、お母さんと晩御飯を作って海里にご馳走してあげようとした。
そしたら、なぜか真矢ちゃんと悠暉くんともちろん悠真も混ざることに。
そして、結局。
坂本家と中沢家の夕食会に海里が混ざる形になったんだけど…。