空Ⅱ
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「ホンマにええんか…?」
私の家の玄関の扉の前。
海里を悠真と2人で連れて来たけど、なかなか入ろうとしない。
「いいって言ってるだろーが!」
「痛いっ!」
悠真が扉を開けてくれていたから、そのまま海里を蹴り入れた。
「ひどいわ、希沙!」
「お前がグズグズグズグズしてるから、入れてやったんだろ!」
若干涙目で背中を抑えながら睨んでくるけど、全然怖くない。
だって涙目だし。
海里だし。
「…ねーちゃん。この人誰」
リビングからひょっこりと顔をだしたのは我が弟。
「あ、り「君は‼︎坂本陸くん‼︎」
「…被せてんじゃねえよ」
「痛い!」
背中に蹴りを一発。
全然酷くはないから。
海里だし。