空Ⅱ
それから海里は寝落ちするまで、ずっとお母さん達の世代の族関係について話し続けた。
そして、雑魚寝し始めた大人たちに布団を掛けてあげて海里を除いた子供たちは眠りについた。
朝起きてリビングに入ると、海里がまたまたハイテンションで大人たちと話している。
「…おはよう」
「あ、希沙。おはよう」
「おはよう」
いつもより笑顔で返事をしてくれる両親。
「希沙ちゃん!なんでこんないい子を早く紹介してくれなかったの!」
「俺らの話についていける奴がまだいてるとはなあ」
真矢ちゃんに悠暉くんまで、海里を気に入っていた。
…朝、起きてくるまでになにがあったの?
「よっしゃ、海里。俺らが喧嘩っつーのを教えてやる!」
お父さんの一言にみんな賛成してしまった。
…もう勝手にしてくれ。
「ついでに希沙も陸も悠真も教えてやろう!」
「いや、私は別に…」
「あら、私が相手してあげるわよ?」
妖しく笑うお母さんを見る。
そういえば、憧れの4代目ってこの人なんだよな…。
4代目と手合わせできるなら…!
「やる」
「決まりね」