空Ⅱ
「…わかんないや」
「いつかわかるよ!焦らんでも全然大丈夫!」
「それならいいんだけど」
私って恋愛できるのかな…。
ま、今は空牙が1番だからしばらく恋愛はいいか。
「ちょっとトイレ行ってくるわ」
「うん」
梓が屋上から出て行ってすぐに、誰かが入ってくる音がした。
梓にしては早すぎるし…。
誰だろ。
「よぉ、希沙」
「なんだ…悠真か」
振り返れば、ポケットに手を突っ込んで立っている悠真がいた。