空Ⅱ
「っ…馬鹿…!
好きなんだよ…!
なのに気づいたら悠真は綺麗な女の人と腕組んで歩いてるし!
そのくせ私に大切だとか言う…っ!
お前の気持ちが分かんなくてっ…考えてたら遠回りしてて…!
喧嘩が終わったらまた、お前のこと考えてて…
もう…わかんないよぉ…っ!」
ポロポロと涙が止まらなくて、言葉も何を言ってるのか分からない。
「…え」
「迷惑なら迷惑って…っ」
言葉を最後まで言う前に悠真に抱き寄せられた。
「さっきの…本当?」
「何が…?」
「俺のこと、好きって本当?」
上から降ってくる声に私は頷いた。
「夢みてるのかな…」
「ちよっと、悠真」
さらにギュッと抱きしめられて、私は悠真の腕を掴んだ。
本命の人いるくせに、何言ってるの…。
「勘違いしてるみたいだけど、その女の人って多分叔母さんだから」
「え?」
叔母…さん?