空Ⅱ
皆美形なのに私だけ…。
はぁ…。
ふと時計をみると、いつも家を出る時間。
「ってもう出なきゃ!!ごちそーさまっ!!」
鞄を持って、急いで玄関を出た。
しばらく歩くと、見慣れた背中が…。
「よぉ!!悠真!!」
駆け寄って、その背中をバシっと叩いた。
「いって!!ったく馬鹿力め…」
「うるせぇ」
振り返ったイケメンは幼馴染の仲沢悠真(ナカザワ ユウマ)
全国№2の雷空の総長。
空牙と雷空は四代目くらい前から同盟を組んでいる。
だから仲いいんだけど。
「お前んとこ次いつ暴走??」
半歩前を歩きながら悠真が聞いてくる。
「まだ考えてない」
「俺ら明後日するけど、合同でやるか??」
「いいね。言っとく」
にこっと笑って答えた。
私たちが通っている高校はこの辺では有名な不良校の白銀高校(シロガネ)。
訳あって、この春に私は転校してきた。