空Ⅱ





嫌な予感は当たってしまった。





「あー…アイツか」



優はそれだけ呟くと、興味なさそうにまた雑誌へと目を戻した。




「ま。空牙にいてるんなら…信用できるしな」




その向かい側のソファーに座って居た怜玖も笑いながら、おめでとうなんていってる。




なんで…


なんで…羅羽を巻き込むんだよ…!!




そんな中私は1人、複雑な思いで足の上にあった手に力が入った。



羅羽を傷つけたら…絶対に許さない…。





今すぐにでも、別れさせてやりたいけど…








少しだけ…羅羽にかけてみたい。







羅羽が美佳を楽しそうに笑っていた、あの時のように戻してくれるかもしれない。



だから…。















< 62 / 241 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop