空Ⅱ
ギロッと睨むと一瞬怯むチャラ男。
「…あれ⁇希沙さん…⁇」
「あ⁇って…明杜‼」
変わらず明るい髪色の明杜が私の横を通り過ぎようとしていた。
誰かわかんなかったから睨んじゃったよ。
「え、新沢と知り合い…⁇」
その声に顔を向けると、青い顔をしたチャラ男くん。
「てめえ、希沙さんに手ぇ出してんじゃねえぞ」
「す…すみませんでしたー‼」
明杜が睨むとチャラ男は風の様に去って行った。
「…やるね、明杜」
「どうも。って、なんでこんなとこに居るんですか⁇」
「あー…うん。大和と祥に会いに…」
なんとなく、相談だとわかったんだと思う。
「着いて来てください」
ニコリ、と笑うと私を案内してくれた。