空Ⅱ
「で⁇話したいことは⁇」
まだ少し涙目な大和のこの言葉で、私は目的を思い出し、キチンと扉を閉めてからキチンとソファーに座り直して話し出した。
「…そうか」
さっきのふざけた様子は全くなく、2人は真剣な様子で一緒に考えてくれる。
「…希沙、大丈夫か⁇」
「ん…多分」
珍しく大人な大和に笑顔を向けた。
「にしても、そんな噂誰が流したんやろうか」
「…心当たりは…ある」
「あるんか」
2人が少し目を見開いて、私をみる。
「あ…うん」
「誰や」
「……美佳」
「「は⁇」」
2人そろって驚いた顔でこっちを見た。
「美佳…⁇アイツ、こっち来たんか⁇」
「なんでもっと早くに来なかったんだよ」
「…ごめん。迷惑かと思ってたから…」
この2人には美佳とのことを話してあった。
だから、すごく心配してくれる。
そりゃあもう、過保護の親並みに。